情報満載の唯一の写真年鑑
『日本写真年鑑2013』(2013年6月1日発行)、『日本写真年鑑2014』(2014年6月1日発行)につづく、『日本写真年鑑2015』(2015年6月1日発行)である。これは1952年発足の日本写真協会が2011年に公益社団法人となったことに伴い、これまで以上に日本の写真文化を一般に普及、活性化させようという趣旨で、1958年より発行してきた『日本写真年報 Japan Photo Almanac』をリニューアルし、これまでの会員枠を超えて一般にも発売するというものである。2006年より日本カメラ社、そしてStudioRay(スタジオレイ)から発行されてきた『写真年鑑』は『日本写真年鑑』に吸収合併されることとなった。私(河野和典)は出版広報委員として『日本写真年鑑』の編集に参加させていただいている。掲載の「目次」を見ていただけばお分かりのように、資料的要素の強かったこれまでの協会の『写真年報』からヴォリュームを倍増して、ヴィジュアル的にも読み物的にも一般読者が興味を持てるような内容を数多く盛り込んでいる。写真展や写真集、数多くの写真賞受賞作品と受賞者をはじめ、この1年間の写真の情況がつぶさにまとめられている。文字通りパブリックな協会を象徴するオーソドックスでパブリックな写真の年鑑である。
主な内容
●写真賞受賞作品集 2014●座談会「話題の写真 2014」 飯沢耕太郎 + 増田玲 + 光田由里 + 鳥原学(司会)●インタヴュー特集「2014この人」Special Feature:石内都/桑原史成/石川竜一/森永 純/Special Feature:佐藤時啓/広河隆一/林 典子/森岡督行/村越としや/吉村朗写真集『Akira Yoshimura Works』/有元伸也/二木あい/白山眞理/柴崎友香
[追悼]赤瀬川原平 : 〈座談会〉秋山祐徳太子+高梨豊+森本悟郎 TEXT:髙橋義隆
●〈国内ニュース〉構成: 鳥原学●〈海外ニュース〉アメリカ、ヨーロッパ、アジア●写真集・書籍 2014リスト、書評●ネットに見る2014洋書写真集ベスト10●話題の広告写真 2014●【アンケート】12氏の「2014写真ベスト3」●写真展 2014リスト、展評● Special Report-1:「いま甦る、ピクトリアリズム写真の魅力」:飯沢耕太郎、Special Report-2:「料理写真のいま」:阿古真理
写真年鑑2015
写真賞受賞作品
米田知子
「暗なきところで逢えれば」より
「帝政ロシア時代、囚人が掘ったトンネルの入口、“3 人兄
弟の岩”をながめて、アレクサンドロフスク・サハリンスキー」
●第64回芸術選奨 美術部門文部科学大臣新人賞(文化庁)
オサム・ジェームス・中川
「GAMA CAVES」
●第14回フォトシティさがみはら写真賞(神奈川県相模原市)
キショール・シャルマ
「霧とともに暮らす-ネパール最後のノマド」
●第14回フォトシティさがみはら写真アジア賞(神奈川県相模原市)
林 ナツミ
「本日の浮遊」
●第14回フォトシティさがみはら写真新人奨励賞(神奈川県相模原市)
井上和人
「都会の子」
●第14回フォトシティさがみはらアマチュア写真グランプリ金賞(神奈川県相模原市)
吉田亮人
「Brick Yard」
●2014年度 コニカミノルタ フォト・プレミオ年度賞大賞 (コニカミノルタプラザ)
吉田志穂
「Log」
●第11回写真「1_WALL」グランプリ(リクルートホールディングス)
藤元敬二
「Missing Half ~ネパールの少女売買」(5枚組の1枚)
●第15回上野彦馬賞九州産業大学フォトコンテスト(毎日新聞社・九州産業大学)
島袋亜弥香
「雨上がり」
●第15回上野彦馬賞九州産業大学フォトコンテストジュニア大賞 (毎日新聞社・九州産業大学)
ニクラス・ハマーストレーム
「シリア内戦」
●第10回 DAYS 国際フォトジャーナリズム大賞 1 位( デイズ ジャパン)
荒井俊明
「里暦」
●第62回ニッコールフォトコンテスト長岡賞・ニッコール大賞(ニコン)
31山本たえ
「晩夏」
●第48回キヤノンフォトコンテストグランプリ(キヤノン)
四方一雄
「絶滅危惧種 国蝶 オオムラサキ」
●「第61回全国展フォトコンテスト」JPC 全国写真展覧会 内閣総理大臣賞(日本写真文化協会)
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